臍の緒

読前読後
夕食後の、シネマ・タイム。北野武監督の『Dolls』に寄せて。
複数の、男と女の情愛を織りなす物語、という趣きでありながら、その実、全ては、一対のふたりの、往く旅路を描いた語りなのではなかろうか、という第一印象。男も女も、皆、血を流していた。体の内と外から。背後から殺られた男共も、何やら象徴的で。深紅の糸は、運命や宿命と呼ばれるものを、操るのか、弄ぶのか、予めの喪失か。なんて事を匂わせるメタファーも、北野武式美学というか、暴力的浪漫哉。色彩の温度が、私には、少し高い。
見聴きする側として、「私なら、その時、こう言う」などと想い、欠礼。如何ともし難く、我が身体、ここに在り。
Thu 06 Oct 2005 21:56 | comments (0) | trackbacks (0)
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